【緋色の欠片】作品紹介と感想

商品紹介

こんにちは。
今回は『緋色の欠片(以下緋色)』について書いていきます。

キャラ別感想は、見える部分はネタバレなしで書きます。
ネタバレありを書く場合はワンクッション置きます。
おすすめ攻略順は、攻略制限の解放条件も書きますので、少しでもネタバレと感じてしまう方はご注意ください。
ブログについての詳細は、ホームのプロフィールをご参照ください。

緋色の欠片 玉依姫奇譚 ~おもいいろの記憶~ for Nintendo Switch (otomate.jp)

概要

オトメイトから発売された移植作品になります。
過去の作品を移植する『オトメイトグラフィティ』という企画のうちの1作品になります。
PS2からというかなり歴史のある乙女ゲームの代表作品です。
今作switch版では本編に加え、FD『緋色の欠片~あの空の下で~』が収録されています。
更に、過去シリーズで追加されたSSやゲームモード、PS3版『緋色の欠片~あかねいろの追憶~』のDLCも全て収録されています。
初めてプレイする方はswitch版を買うことを強くおすすめします!
シナリオライターは西村悠さん、イラストレーターは『薄桜鬼』を手掛けたカズキヨネさんです。

ストーリー

本編

主人公の春日珠紀は、両親の海外転勤を機に、祖母が住む母の実家に引っ越してきた。
だが、着いた村で珠紀は突如カミサマと呼ばれる奇妙な生き物達に襲われる。
珠紀を救ったのは、不思議な能力を操る鬼崎拓磨という少年だった。
祖母は彼女を村に呼んだ理由を打ち明ける。
それは、先祖代々続く「玉依姫」の使命として「鬼斬丸」という刀の封印をすることだった。村に鬼斬丸の力を狙う謎の集団「ロゴス」が集まってくる中、玉依姫を守るべく「守護者」と呼ばれる少年達が現れる。
戸惑いつつも彼らに支えられ、珠紀は玉依姫としての使命に目覚めていく。

FD

鬼斬丸を巡る戦いが終わりを告げ、平穏な日々を過ごす珠紀たち。
玉依姫として覚醒した珠紀をやさしく包み込む日々……。
多くの謎が残される中、鬼斬丸の誕生秘話と千年前に起こった真実が明かされる。
儚くも悲しい物語が、再び語られ始める。
その他、玉依姫就任に伴う秋祭りやバレンタインの章も収録。
珠紀は誰と過ごすのか。

ポータブル

何かとイベントの多い年末年始。
珠紀の周囲でも悲喜こもごものにぎわいを見せていた。
守護者たちが関心を寄せるのはただ一つ。
クリスマス……珠紀が選ぶのは、一体誰なのか。

システム

  • 選択によって攻略キャラやエンド分岐
  • 次の選択へスキップ機能はなし
  • 攻略制限あり
  • 隠しキャラあり
  • デフォルト呼びなし

エンドの種類

本編は下記のエンドになり、FDは各キャラエンドになります。

  • グッドエンド
  • バッドエンド

おすすめ攻略順

本編

  • 拓磨,真弘は最初から攻略可能
  • 祐一,慎司は拓磨,真弘のどちらか1人クリアで解放
  • 卓,隠しキャラは祐一,慎司のどちらか1人クリアで解放

今作では2人が同じストーリーとなっており、そこからどちらかのルートに分岐されます。
そのため、ペア(拓馬と真弘、祐一と慎司、卓と隠しキャラ)は続けて攻略するのがいいかと思います。
拓磨⇒真弘⇒祐一⇒慎司⇒卓⇒隠しキャラ

FD
好きなキャラから攻略して大丈夫です。

おすすめ度

こんな人にはおすすめ

  • ファンタジー系が好き
  • 和風が好き
  • ボリュームを求めている

おすすめできない人

  • ストーリーの金太郎飴が苦手
  • 糖度を求めている
  • しんどいお話が苦手

主人公

春日 珠紀

プロフィール

本ゲームの主人公。
高校2年生、17歳。
元気で前向き、有言実行な性格。
社会的な習慣や協調性を思いやるタイプで、向こう見ずなわりに意外と保守派。

感想

凄く前向きでどんな困難に陥ったとしても力がなくとも立ち向かおうとしている姿が強くてよかったです。
親の海外転勤がきっかけで祖母の家に行ったつもりが、まさか人生を狂わせるほどの事に巻き込まれるのは災難でしたね。
乙女ゲーム主人公では珍しく両親が健在なのですが、娘が大変な目にあっているのにもかかわらず楽観的で引きました・・・。
これは祖母も孫に頼りたくなりますよね。

ネタバレあり

どのルートでも玉依姫に覚醒するのが最後の最後なので、もう少し何か力を与えてほしかったなと思いました。
主人公がよく怒っていましたが、これには同情します。
特に祖母は玉依姫を覚醒させろという割にはあまりにも説明がなさすぎと思いました。
さすがにそれでは祖母が感情を殺し、犠牲者を出さなければいけないという思いは伝わりませんよね。

キャラ別感想

鬼崎 拓磨(CV.杉田 智和)

プロフィール

主人公と同級生。高校2年生、17歳。
玉依姫を護る守護五家の一人。
やや冷めた物言いと態度だが、いざことが起こると熱血するタイプ。
守護者の中では最も強い力を操る能力があるが、後輩扱いされてやや反抗期気味である。

感想

今作のメインヒーローになります。
先輩には振り回されたりしていますが、珠紀とは同い年のせいかよく衝突し合っていました。
初めて会ったようには見えず、昔から馴染みのある者同士のような雰囲気でした。
本編では『力』がテーマとなっていました。
敵のある方と戦闘になるのですが、戦闘が終わって少ししたらまた戦闘と、これでもかというぐらい同じ人が出てくるので「またあなたですか!!」と笑ってしまいました(笑)
FDに関しては彼のツンデレがかなり表に出ており、何気にこそこそと努力しているところが可愛かったです。

ネタバレあり

まず本編の件で言わせてください!
アイン出すぎ!!!!!
本当に何度も何度も短いスパンで出てきて、しかもこれは全体的なことですが戦闘シーンが同じで正直退屈でした。
あとは拓磨自身がいつまでもネガティブ思考なので前向きに行こうとしている珠紀が可哀想でした。
FDに関しては本編とは打って変わって凄く良かったです。
彼のツンデレ部分が全面に出ており、珠紀にモテるために雑誌を熟読している部分はとても可愛らしかったです。

鴉取 真弘(CV.岡野 浩介)

プロフィール

主人公の先輩。
高校3年生、18歳。
玉依姫を護る守護五家の一人。
勝ち気で口うるさい先輩だが、意外と後輩思いのところがある。
背が低いのがコンプレックス。
風を操る能力を持ち、素早さは守護者一。

感想

真弘は小柄で意地を張っているだけかと思っていました。
しかし、いざやる時はやる人で後輩の事も気にかけてくれるとても頼りになる先輩でした。
ただ、彼が生まれながらにして持っている使命が他のキャラより重く、ご先祖様を憎いと思いました。
そしてFD、普段は明るく騒いでいる人がふいに男の人になる瞬間の声のギャップにやられました。
こういうギャップ本当に弱いです。

ネタバレあり

この人は本当にギャップ王です(笑)
本編では拓磨のようにずっと落ち込んでいるのかと思いましたが、意外と立ち直りが早かったです。
立ち直ってからは珠紀に凄く優しく、落ち込んでいたら励ましてくれたりと、あの最初の落ち込みは何だったんだと思うほどすごく良かったです。
しかし、彼が生まれながらに持っている使命があまりにも重すぎました。
封印の生贄として命をを捧げる覚悟を決めてこれまで生きてきたということを知り、とても驚きました。
普段は明るくにぎやかにしているのは後悔しないように楽しんでいるのかなと思いました。
そして私が惚れたのがFD!
アメリカ行きのお話以外は本当に不意に声色が変わるところがとにかく良かったです。
どのお話も結構ギャグよりになってしまう部分が多いですが、彼こそ糖度を上げてほしいと思いました。
ただどうしてもアメリカ行きのお話がイマイチでした・・・。
留学でもなく何故急にアメリカに行きますという展開になったのか、理解ができませんでした。

狐邑 祐一(CV.浪川 大輔)

プロフィール

主人公の先輩。
高校3年生、18歳。
玉依姫を護る守護五家の一人。
無口でクールに見えるが、実際には関わり合うのが苦手で、ぼーっとしていたりする。
一歩下がってみんなを傍観しているタイプ。
幻術と炎を操る能力を持っている。

感想

真弘と同い年ですが真弘とは正反対の性格でクールで物静かな方でした。
性格はとても優しい人で、いつも珠紀を励ましてくれました。
しかし、彼もまた過去からの宿命で悩まされることになります。
くっつきそうでくっつかないというなんとも歯がゆい関係がまた良かったです。
サブキャラとの関係も含め、私的にこのルートが1番好きでした。
FDは学校シーンがロマンティックで青春でした。

ネタバレあり

このルートはとにかく美鶴ちゃんやアリア&フィーアといったサブキャラが良かったです。
敵側だったアリアは年相応でとても可愛かったです。
おばあちゃんも玉依姫覚醒に必要な事を教えてくれたのですが、何故他で教えてくれなかったのだと不思議で仕方ありませんでした・・・。
そして、FDですが祐一が幻術で初めて出会った夕方の学校の図書室を映して告白したシーンが本当にロマンティックで、学校の先輩と後輩というなんとも理想的な青春で羨ましかったです。
良くも悪くもストレートに気持ちを伝えてくれるので、何を考えているのか悩むことがなくて楽でした。
真弘のFDがなければ祐一が推しでしたね。

大蛇 卓(CV.平川 大輔)

プロフィール

25歳、守護五家の一人。
落ち着いた大人の雰囲気を持ち、先代玉依姫の片腕として頼りにされている。
水と大地を操る能力を持っている。

感想

大人な男性なのもあり、とても落ち着いていました。
そして行動がずるいです!
大人のずるさで上手く珠紀の気持ちを引き出していましたね。
本編に関しては展開に驚きました。
そんなあっさりと気持ちが変わってしまうのか、今までの事は何だったのかと思わされるほどの急展開でした。

ネタバレあり

まさか守護者のリーダーである彼がロゴス側についてしまうとは思いませんでした。
他の守護者達より一回り年上で、しっかりとしていると思ったのですが、割とあっさりとドライの話に乗せられてしまったところがとても残念でしたね。
そして戻る時もあっさりとしていて、なんだかよくわからない人だなと思いました。
FDではとにかくズルい人だなと思いました。
珠紀の扱いが本当に上手でしたね。
だからこそ、本編で敵側に行ってしまった事がショックでした。

犬戒 慎司(CV.下和田 ヒロキ)

プロフィール

主人公の後輩。
高校1年生、15歳。
守護五家の一人。
おとなしく、戦闘を好まない少年。
わけがあって村から離れていたが、珠紀の帰省をきっかけに戻ってくることになる。
言霊を操る能力を持っている。

感想

年下君でとにかく可愛かったです。
彼に関しても色々とすごい展開が繰り広げられていました。
しかし、彼もまた辛い過去を持っていたので、卓とは違い、これはしょうがないかなと思ってしまいました。
このルートでは昼ドラのようなドロドロした展開も見どころでしたね(笑)
FDでは、彼もまた不意打ちで男の人になるのですごくキュンとしましたし、やはり可愛さもあり良かったです。

ネタバレあり

このルートはなんといっても美鶴との三角関係ですよね。
フィーアとの会話であった慎司の初恋ですが、恐らくその相手は美鶴です。
まあ昔は両片思いというわけだったので、珠紀にとっては複雑ですよね。
しかし、この2人は実は双子という悲しい事実が発覚しました。
それでも美鶴は慎司への想いは諦めきれず、彼のいるロゴスに所属してしまうという執着振りでした。
共通ルートでは彼に対して当たりが強かったので、ルートに入ってからの執着ぶりには本当に驚きました。
ちなみに美鶴はこのルートと拓磨ルート以外は良い子です!
しかし、彼女は結局のところ拓磨と慎司どちらが好きなのでしょうか・・・?
FDではクリスマスの慎司の積極的な行動が凄く良かったのでお勧めです!

総評

ストーリーについて
本編はどのルートも結構重く辛い展開が多かったです。
ボリュームに関してはペアで金太郎飴展開でしたが、ペアの最初の1人が全部読むので長く感じました。
2人目に関しては既読スキップ機能を使えばっそこまで長く感じなかったので、噂ほどそこまで長くはなかったのかと思います。
ただ全ルート共通で戦闘シーンが無駄に長く、同じスチルを何度も使用されていることや金太郎飴ということから長く感じてしまうのかもしれません。
戦闘シーンをもう少しコンパクトにするだけで大分よくなるのではないかと思います。
FDに関しては本編の後日談、秋祭り、バレンタイン、ホワイトデー、誕生日会、クリスマスとそれぞれ短めですが沢山のストーリーが収録されて嬉しかったです。
注意してほしいのが本編の後日談以外は結ばれていない状態で始まります!!
これはこれで新鮮でしたが、本編で苦労して結ばれたので結構あっさりしているなと思いました(;^_^A

恋愛や糖度について
本編、FD共に糖度は低めになります。
恋愛過程は丁寧に描かれていたと思いますが、全体的に恋愛色が強い作品ではないので注意です。
FDは本編よりかは高いですが、CEROがBなので低めです。

システムについて
本編はストーリーが金太郎飴であるからこそ次の選択へスキップ機能があれば飽きずにプレイできたのではないかと思います。
FDでは後日談は診断でキャラを選ぶか最初から選ぶパターンがあり、中々ないシステムで楽しかったです。(診断で選ばれたキャラとキャラ選択は内容は同じ内容です)

サブキャラについて
良い人もいれば悪い人もいるといった印象でした。
ルートによって善悪分かれるキャラもいたので何とも言えませんが、個人的にはアリアが推しです。

隠しキャラについて
もはや隠しきれていないと思いますが一応隠しキャラとして扱います。
一言で言うと『犬』です(笑)
このキャラに関しては共通ルートでさえ一切出ず、自分のルートにしか出てこないので最初は違和感が凄かったです。
ストーリーも卓ルートに隠しキャラが追加された感じなので、人によっては卓ルートを2周していると感じ、飽きてしまう可能性があります。
FDに関しては1番糖度が高かった印象です。

推しキャラについて
最初は祐一でしたがFDを含め、真弘です。

その他

蒼黒の楔

今年のオトメイトパーティーにて2025年に続編の移植発売が決定しました!
緋色は様々なシリーズが出ていますが、こちらは本編の続編になりキャラも本編の攻略キャラに加え、新キャラが増えるとのこと。
また、最初から恋人状態ではなく、本編では存在しなかった幻の大団円(アニメの第一章のような展開ですかね?)の続編として展開されていくとのことです。
私はまだプレイしたことがないので非常に楽しみです。

アニメ

第二章までアニメ化されています。
これまでのゲーム本編の各ルートをうまくつなぎ合わせています。
第二章は拓磨ルートがメインになります。

ドラマCD

緋色の欠片には様々なドラマCDが発売されています。
今回はこちらの本編に関連したCDを紹介します。
①Dramatic CD Collection 緋色の欠片

PS2版ゲーム「緋色の欠片」のゲームでは描かれなかった守護者たちの物語です。

②Dramatic CD Collection 緋色の欠片 弐

①の第二弾になります。

③桜花の蛍

本編後のお話になります。
鬼斬丸の封印を終え、宿命から解放された守護者達。
平和を取り戻した季封村で「カミガミの祭り」が行われることになり、真弘達は意気揚々と準備に乗り出るが、それはただの祭りではなかった。
カミガミが集まると同時に、四季がおかしくなり始める森の中。
はちゃめちゃな四季をそれなりに楽しむ守護者達に、予想外のトラブルが襲い掛かる。
守護者の力を合わせ、祭りの夜を護りきることができるのか――!?

④魔術師に捧げる手記

守護者の他に、新しいキャラクターを加えた、ちょっと儚く切ないストーリーです。
「鬼斬丸」を巡る戦いの後、季封村で平和に暮らす守護者達は1人の少年と出会う。
生意気で大人びた口調、自分の素性を一切話そうとしない少年。
果たしてその少年の正体とは?

⑤典薬寮の忘れ物

緋色の欠片10周年記念に発売されたドラマCDになります。
ロゴスとの戦いの後、玉依姫が不在中の季封村へ侵入してきた清乃とアリア。
なにやら事情があるらしく、大事な【忘れ物】を探しているようで……
守護者総出で【忘れ物】の捜索がスタート!

キャラクターソングシリーズ

キャラクターソングとミニドラマが収録されています。
組み合わせは下記になります。

  • Vol.1:鬼崎拓磨&鴉取真弘
  • Vol.2:狐邑祐一&狗谷遼
  • Vol.3:大蛇卓&犬戒慎司
  • Vol.4:アイン
  • Vol.5:ツヴァイ
  • Vol.6:ドライ

他にも本も発売されていますが、あまりにも量が多いためここまでにします。
最後までご覧いただきありがとうございました。
また次回もよろしくお願いします!